写真

 

 

私は、記憶力がよわい

 

すぐ忘れる。

温度も、どんなに楽しかったか、些細な優しさや気遣いの言葉も、いろんなことを

 

1年くらい経って、また同じ花の匂いがしたり、川の流れを見て、気温が戻ってきてようやく、思い出す。

 

そこに自分がいて、誰かがいたこと、誰かが自分にとってどんなんで、自分が誰かにとってどんなんだったかをようやく知る

 

本当は忘れたくなくて、でも忘れることを分かってるから、写真を撮る。

 

なんでもない、部屋の一角とか。

灰皿、飲みかけのグラス、横顔、昼帰りした時の、近くの線路とか、空

 

そうしないと、私が忘れたら、もうここに存在してたってこと自体が、最初からなかった事と同じになってしまいそうで、

それで、写真を撮る。

 

 

今日久々に、誰かのために何かをしたいと思えて、

その心地良さを感じた。

 

自分が欲しかったもう手に入らないものを、他人に与え続けることで、自分が満たされる

というのは、

こういうことなのかもしれない。

 

だけど人間は傲慢で、私もそのひとりだから、勝手に愛して、見返りを待ってる

見返りといっても、ただ、祈りなんだけど

 

自分と同じ気持ちであってほしい、っていう、自分勝手な願い

 

 

怒るのも、沼にハマるのも、簡単だ。

 

だけど今は、他の人がなんと言うかは、どうでもいいなあ